🐟魚屋一筋30年の目利きが語る「鮎がいない冬の根尾川」の過ごし方

清流の女王が去った後、私たちが考える次期鮎への想い💚


🌊静寂に包まれた清流と、プロの目線

賑わいを見せた2025年度の鮎シーズンが終わり、「上長瀬やな 和亭(なごみてい)」は冬の静寂に包まれています。

清流・根尾川は今、雪解けの時を静かに待っています。**「清流の女王」**と呼ばれる鮎たちが一年のサイクルを終え、川から姿を消した時期に入りました。

でも実は、和亭の運営を担う魚屋一筋30年のプロの目利きにとって、この冬こそが次の最高のシーズンに向けた最も重要な「準備期間」なんです。

「最もおいしい状態で魚を食べていただきたい!」

この想いは、鮎がいない冬の間も決して途切れることはありません。

2025年度の営業は終了しましたが、私たちはすでに2026年度の営業が7月1日からとなることを皆様にお伝えしています。この半年間は、単なる休業ではないんです。最高の鮎料理を提供するための「品質設計」の期間なんですよ。

今日は、30年の目利きが鮎がいない冬の根尾川でどんなことを考え、来シーズンへの準備を進めているのか、お話しさせていただきますね。


🏔️冬の根尾川で見守る「清流の環境」

鮎が教えてくれる水質の秘密

皆さん、ご存じでしたか?鮎が上る川は、それだけで水質が綺麗な証拠なんです。

鮎は非常にデリケートな魚で、少しでも水が汚れていると生きられません。だからこそ、鮎がいなくなった後も、私たち目利きは清流の環境を継続的に監視しています。

冬の間、根尾川を見つめながら思うんです。

「この川は本当に奇跡のような場所だな」って。

根尾川の美しさは、単なる偶然ではありません。この地域の地形と水源が、何百年もかけて作り上げてきた自然の賜物なんです。冬の間に降る雪や雨、それらがどのように川に流れ込み、水質がどう保たれているか。30年の経験で培った感覚と、実際のデータを照らし合わせながら、日々評価を続けています。

「香魚」の秘密を守る川底

鮎は「香魚」という漢字で書くのをご存じでしょうか?

本当に香るんですよ。スイカやキュウリのような、爽やかで独特の香りがします。

この香りの秘密は、清流の石に付着する良質な藻類にあります。鮎はこの藻を食べて育つんです。だから、冬の期間に川底の石や水質を観察し、来シーズンにこの良質な藻類が育つ環境が整っているかを確認することが、私たち目利きの重要な仕事なんです。

「今年の川底の状態はどうかな」 「春になったら、ちゃんと良い藻が育つかな」

そんなことを考えながら、冬の根尾川を見つめる時間は、実はとても贅沢な時間なんですよ。

伝統漁法「やな」の冬のメンテナンス

冬の根尾川は静寂に包まれますが、鮎漁の基盤となる「やな」の維持管理は欠かせません。

「やな」とは、竹で作られた伝統的な漁法の仕組みです。川の流れを利用して、自然と調和しながら鮎を捕獲する、先人の知恵が詰まった”天然の魚取り機”なんです。

冬の間、私たちは:

  • やなを構成する竹材の点検・修繕
  • 構造全体の安全性チェック
  • 来シーズンに向けた改良点の検討

を行います。

これは単なるメンテナンスではありません。岐阜の鮎文化と歴史を守り伝えるという、私たち和亭の使命でもあるんです。


📚30年の経験が教える「次期鮎」への準備

冬の環境から読み解く鮎の未来

魚屋を30年やっていると、冬の環境を見ただけで、来年の鮎の出来が何となく分かってくるんです。

これって不思議ですよね。でも本当なんですよ。

例えば:

  • この冬の水温はどうか
  • 雪解け水の量は例年と比べてどうか
  • 川底の状態は健全か

こうした情報を総合的に判断して、来年春の稚鮎の遡上状況や、夏の鮎の脂の乗り方、香りの強さをシミュレーションします。

「今年の冬は寒いから、来年の鮎は締まった身になりそうだな」 「雪が多いから、春の水量は豊富だろう。稚鮎の遡上も期待できる」

そんな風に、自然と対話しながら、次期鮎の姿を思い描くんです。

鮎は一年しか生きない!だからこそ

皆さん、ご存じでしたか?鮎は一年しか生きないんです。

秋に生まれた鮎は、冬を稚魚として海で過ごし、春に川を遡上し、夏に成長して、秋に産卵して一生を終えます。

だからこそ、鮎が最も美味しい時期を逃してはいけない。

冬の間、私たちは知識を整理し、来シーズンに最高の旬のタイミングを逃さないための準備を進めています。一年に一度しかないチャンス。その瞬間を、お客様に最高の形で味わっていただきたいんです。

「焼き一生」の理論研究

鮎料理の世界には、こんな言葉があります。

「串打ち三年、焼き一生」

串を打つ技術を身につけるだけで三年。焼きの技術は一生かけて磨き続ける。それほど奥が深いということです。

冬は、鮎を焼かない期間を利用して、技術の理論と設備を徹底的に見直します。

炭火で焼くと鮎はなぜ美味しいのか?それは、炭火から出る遠赤外線が、鮎の表面を香ばしく焼き上げながら、中はふっくらと仕上げるからなんです。

この「遠赤外線の魔法」を最大限に引き出すために:

  • 炭の種類と配置
  • 火加減の調整
  • 串打ちの角度と深さ

こうした細部を理論的に研究し、スタッフ全員で共有します。

来シーズン、お客様に提供する一尾一尾に、この冬の研究成果が詰まっているんです。

鮎料理の豆知識を整理する時間

鮎には、まだまだ知られていない魅力がたくさんあります。

例えば:

鮎のオスとメス、味に違いはあるの?

実は、あるんです!オスは身が締まっていて香りが強く、メスは子持ちの時期なら卵の食感が楽しめます。通の方は、食べ比べを楽しまれますよ。

鮎雑炊が胃にやさしい理由

鮎の出汁には、旨味成分と栄養がたっぷり。雑炊にすることで、胃腸に負担をかけずに、鮎の栄養を余すことなく摂取できるんです。

鮎の骨酒の歴史

焼いた鮎の骨を熱燗に入れる骨酒。これは、昔から愛されてきた贅沢な飲み方です。香ばしさと旨味が日本酒に溶け出して、何とも言えない美味しさになります。

冬の間に、こうした鮎料理の専門知識を整理して、スタッフ全員で共有しています。来シーズン、お客様にもっと鮎の魅力を伝えられるように。


🌸来シーズンへの期待を高める「冬の魅力」

冬の根尾川も美しい

鮎がいなくても、根尾川の自然は存在します。

冬の根尾川には、夏の賑わいとは違う、静かで清浄な美しさがあります。

雪が積もった山々、凛とした空気、清らかな水の流れ。この静寂の中で、川は次のシーズンに向けて、じっくりと力を蓄えているんです。

私たちスタッフも、この静かな時間を大切にしています。川沿いを散策しながら、自然の息吹を感じ、鮎が育つ環境を肌で感じる。これが、私たちの原点なんです。

お客様にも、ぜひ冬の根尾川の魅力を知っていただきたい。和亭周辺には、自然を楽しめる散策コースや、歴史ある観光スポットがたくさんあります。

根尾川の神話と伝承

根尾川には、古くから伝わる神話や伝承があります。

この地域の人々は、何百年も前から水と共に生きてきました。川の恵みに感謝し、自然を敬い、持続可能な形で資源を利用してきたんです。

鮎料理は、単なる食事ではありません。

この地域の歴史と文化、人々の暮らしが深く結びついた、文化的な体験なんです。

冬の間、私たちはこうした文化的な背景を改めて学び直し、お客様に伝えられる準備をしています。

2026年7月1日への期待

「早く夏にならないかな」 「今年はどんな鮎が獲れるかな」

冬の間、私たちスタッフはそんな会話を交わしながら、来シーズンへの期待を高めています。

お客様にも、同じ気持ちを共有していただきたい。

だから、私たちは冬の間も情報発信を続けています:

  • 鮎の栄養価と健康効果(夏バテ対策にも最適!)
  • 初めてでも安心のやな体験ガイド
  • 家族や友人と楽しめる和亭の魅力

こうした情報を通じて、2026年7月1日からの再開時に、「あぁ、待ちに待った鮎の季節が来た!」と、ワクワクした気持ちで来ていただけたら嬉しいです。


💪お客様との約束を守るための準備

施設の徹底メンテナンス

最高の鮎料理体験を提供するためには、環境だけでなく、施設も最高水準でなければなりません。

冬の間、私たちは:

やな本体のメンテナンス

  • 竹材の交換
  • 構造の補強
  • 安全性の確認

施設全体の点検

  • 大駐車場の整備
  • 座敷9卓(36席)の畳替え・清掃
  • テーブル11卓(66席)の点検・修繕
  • 厨房設備の総点検

を徹底的に行います。

「去年より、もっと快適に過ごしていただけるように」

その想いで、一つ一つの作業に丁寧に取り組んでいます。

「鮎が苦手だったのに、ここでは完食!」という信頼

これは、実際にお客様からいただいた言葉です。

「鮎って苦手だったんですけど、ここの鮎は全部食べられました!」

こういう言葉をいただくと、本当に嬉しくなります。

これは偶然ではありません。

魚屋歴30年の目利きが、一尾一尾丁寧に選び、最高の状態で調理し、最適なタイミングで提供する。この積み重ねが、お客様の信頼につながっているんです。

冬の間、私たちはスタッフ全員で「おいしい鮎の見分け方」を再確認します:

  • 鮮度の見極め方(目の澄み具合、エラの色)
  • サイズと時期の関係
  • 焼き加減の判断基準

こうした知識をスタッフ全員が共有することで、来シーズンに提供する全ての鮎が最高品質であることを保証します。

団体様へのおもてなし準備

和亭では、ご予約のお客様(団体様)は、営業時間外でも対応可能です。

これは、単なるサービスではありません。お客様の大切な時間を、最高の形でお過ごしいただきたいという、私たちの強い想いからなんです。

冬の間、私たちは:

  • 人員配置の最適化
  • オペレーションの改善
  • 団体様向けメニューの見直し

を進めています。

「大人数で来たけど、一人一人丁寧に対応してもらえた」 「予約時間に柔軟に対応してくれて助かった」

そんな声をいただけるよう、準備を進めています。


🎵冬の根尾川は「次期鮎」の設計図

鮎がいない冬の根尾川。

一見、静かで何も起こっていないように見えるかもしれません。

でも、魚屋一筋30年のプロの目利きにとっては、この冬こそが最も重要な期間なんです。

清流の女王が去った後の根尾川の水質と環境を注意深く監視し、一年しか生きない鮎の生態サイクルに基づいて、次期鮎の品質を予測します。

この期間の地道な準備と技術の維持こそが、2026年7月1日の再開時に、お客様に最高の体験を提供する基盤となります。

静かなる戦いの期間

目利きの「鮎がいない冬の過ごし方」は、自然の恵みへの深い敬意と、最高の鮎を追求する職人の情熱に満ちた、静かなる戦いの期間なのです。

交響楽団の指揮者が、休止期間に楽譜を読み込み、次の演奏会に向けて準備を重ねるように。

私たち和亭のスタッフは、この冬の静寂の中で、根尾川という「楽譜」を細部まで読み解き、2026年7月1日の再開という「演奏会」に向けて、最高の味という音色を奏でるための調整と準備を、徹底して行っています。

皆様へのメッセージ

2025年度の営業は終了いたしました。

でも、私たちの鮎への想いは、一年中変わりません。

2026年度の営業は、7月1日からを予定しております。

この半年間、私たちは最高の鮎料理を提供するために、全力で準備を進めてまいります。

来シーズン、根尾川の清流で育った「清流の女王」を、最高の状態で皆様にお届けできることを、心から楽しみにしています。

岐阜県揖斐川町、根尾川の自然に囲まれた「上長瀬やな 和亭(なごみてい)」で、皆様のお越しをお待ちしております!


上長瀬やな 和亭(なごみてい)
📍岐阜県揖斐川町
🌊清流・根尾川に囲まれた自然豊かな環境
🐟魚屋一筋30年の目利きが選ぶ最高の鮎料理
📅2026年度営業:7月1日開始予定


 


🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃

2025年度の営業は終了いたしました
今年もたくさんの方にお越しいただき、誠にありがとうございました。
2026年度の営業は7月1日からとなります。来年もまたよろしくお願い致します😄


岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。

📍岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 ご予約・お問い合わせ:0585-55-2630
🕒 営業時間: 11:00~ 17:00 ラストオーダー16:30
🚗 大型駐車場完備 / PayPay対応

📲 公式LINE・Instagramで最新情報&お得なクーポン配信中!
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