こんにちは!上長瀬やな 和亭(なごみてい)です。😊
岐阜県と聞いて皆さんが最初に思い浮かべるお料理は何でしょうか?
やはり「鮎」という方が多いのではないでしょうか。
確かに、私たち上長瀬やな 和亭でも、根尾川の清流で育った極上の鮎を炭火で焼いてお客様にご提供しており、これが当店の看板メニューでもあります。
しかし、岐阜県には鮎以外にも素晴らしい郷土料理がたくさん存在します!今日は魚屋一筋30年の私が、鮎料理の専門店を営みながらも愛してやまない、岐阜の隠れた”地元めし”をご紹介させていただきます。
地元の方でも意外と知らない料理もあるかもしれませんよ。ぜひ最後までお読みいただき、岐阜の食文化の奥深さを感じていただければと思います。🌟
🍜 朴葉味噌(ほおばみそ)- 飛騨地方の定番郷土料理
朴葉味噌とは何か?
朴葉味噌は、飛騨地方を代表する郷土料理の一つです。朴の木の大きな葉っぱに味噌を塗り、その上に野菜やきのこ、山菜などの具材を載せて焼いた料理です。
朴の木(ほおのき)は、モクレン科の落葉樹で、非常に大きな葉をつけることで有名です。この葉は昔から食材を包むのに使われており、自然の抗菌作用もあることから、保存にも重宝されてきました。
朴葉味噌の歴史と文化背景
私が子どもの頃から聞いている話ですが、朴葉味噌は江戸時代から続く伝統料理だと言われています。飛騨地方は山間部で、冬は雪に閉ざされることが多く、保存の利く味噌と、山で採れる野菜や山菜を組み合わせた知恵の料理なのです。
特に興味深いのは、朴の葉自体に独特の香りがあり、この香りが味噌と絶妙にマッチすることです。葉を焼くことで、ほんのりと甘い香りが立ち上がり、それが食欲をそそります。
当店での朴葉味器体験
実は私たち上長瀬やな 和亭でも、鮎料理のコースの一品として朴葉味噌をお出しすることがあります。鮎の塩焼きという淡白な味わいの後に、濃厚な朴葉味噌をいただくと、味のコントラストが楽しめるのです。
お客様からは「鮎だけでなく、こんな郷土料理も味わえるなんて!」と、大変ご好評をいただいています。特に県外からいらっしゃるお客様は、朴の葉の香りに驚かれることが多いですね。
🍲 鶏ちゃん(けいちゃん)- 下呂・郡上地方のソウルフード
鶏ちゃんってどんな料理?
「鶏ちゃん」は、岐阜県の下呂市や郡上市周辺で愛され続けている郷土料理です。読み方は「けいちゃん」で、決して「とりちゃん」ではありません!😄
この料理は、鶏肉を特製の味噌だれに漬け込んで、キャベツや玉ねぎなどの野菜と一緒に鉄板で炒めたものです。見た目はジンギスカンに似ていますが、味は全く違います。
鶏ちゃんの誕生秘話
昭和30年代頃、下呂市の精肉店が「もっと手軽に鶏肉を美味しく食べてもらいたい」という思いから開発したのが始まりとされています。当時、鶏肉はまだ高級品でしたが、この調理法により、少量の肉でも野菜と一緒にボリュームたっぷりに楽しめるようになったのです。
味付けは各店舗や家庭によって異なりますが、基本は味噌ベース。ニンニクや生姜、醤油などを加えて作られる特製だれが決め手となります。
魚屋の目から見た鶏ちゃんの魅力
魚屋を30年続けている私から見ても、鶏ちゃんは素晴らしい料理だと思います。なぜなら、鶏肉の旨味を最大限に引き出す調理法だからです。
味噌だれに漬け込むことで、鶏肉が柔らかくなり、同時に深いコクが生まれます。これは魚の味噌漬けと同じ原理で、発酵食品である味噌の力で、素材の旨味が倍増するのです。
最近では、当店にいらっしゃるお客様からも「鮎の塩焼きも美味しいけれど、鶏ちゃんも食べたくなった」というお声をいただくことがあり、岐阜の郷土料理の多様性を改めて感じています。
🐟 川魚料理の世界 – 鮎だけじゃない!岐阜の川魚文化
岐阜県の川魚文化の豊かさ
私たち上長瀬やな 和亭は鮎料理専門店ですが、岐阜県には鮎以外にも素晴らしい川魚料理がたくさんあります。長良川、木曽川、飛騨川など、県内を流れる清流には多種多様な川魚が生息しており、それぞれに伝統的な調理法があるのです。
アマゴ(雨鱒)料理
アマゴは、サツキマスの陸封型で、岐阜県の山間部の渓流に多く生息しています。鮎よりも小ぶりですが、その分身が締まっており、塩焼きにすると絶品です。
当店でも、鮎のシーズンオフには、アマゴを仕入れることがあります。魚屋の目で見ると、アマゴは鮎とはまた違った美味しさがあります。鮎が持つ独特の香り(香魚と呼ばれる所以)に対し、アマゴは純粋な川魚の旨味を堪能できる魚なのです。
イワナ(岩魚)の魅力
イワナは、より冷たい水を好む魚で、岐阜県の奥山の渓流に生息しています。その名の通り、岩陰に隠れるように生活しており、釣り人にとっては憧れの魚の一つです。
イワナの塩焼きは、鮎とはまた違った楽しみ方があります。身はしっとりとしており、皮目の香ばしさとのコントラストが絶妙なのです。私も若い頃は、休日によく渓流釣りに出かけ、釣りたてのイワナを現地で塩焼きにして食べたものです。あの山の中で食べるイワナの味は、今でも忘れられません。
ウグイ(石斑魚)という隠れた逸品
あまり知られていませんが、ウグイという魚も岐阜県の川魚料理には欠かせません。見た目は地味ですが、実は非常に美味しい魚なのです。
特に春の産卵期には、雄のウグイは美しい婚姻色を示し、「ハヤ」とも呼ばれます。この時期のウグイを塩焼きにすると、身がふっくらとして絶品です。地元の漁師さんからは「知る人ぞ知る美味しい魚」として教えられました。
🍖 飛騨牛だけじゃない!岐阜の肉料理文化
猪肉(ぼたん鍋)の伝統
岐阜県の山間部では、古くから猪肉を食べる文化がありました。猪肉は「ぼたん肉」とも呼ばれ、特に鍋料理として親しまれています。
猪肉は野生動物のため、独特の風味があります。しかし、適切に処理され、味噌ベースの鍋で煮込むと、その野性味が美味しさに変わるのです。私も地元の猟師さんから分けていただいた猪肉でぼたん鍋を作ったことがありますが、その力強い味わいに感動しました。
馬肉文化の存在
あまり知られていませんが、岐阜県の一部地域では馬肉を食べる文化もあります。特に飛騨地方では、「馬刺し」として生食することもあります。
馬肉は高タンパクで低脂肪、鉄分も豊富な健康的な食材です。生で食べる場合は、生姜醤油やニンニク味噌をつけていただきます。初めて食べる方は抵抗があるかもしれませんが、一度食べると病みつきになる方も多いようです。
🥬 野菜・山菜料理 – 山の恵みを活かした知恵
飛騨の漬物文化
飛騨地方は豪雪地帯であることから、冬の保存食として漬物文化が発達しました。特に有名なのが「飛騨の赤かぶ漬け」です。
赤かぶは、標高の高い飛騨地方で栽培される伝統野菜で、その鮮やかな赤色と独特の辛味が特徴です。これを塩と米糠で漬け込んだ赤かぶ漬けは、飛騨地方を代表する味覚の一つです。
私たち上長瀬やな 和亭でも、鮎料理のお口直しとして、この赤かぶ漬けをお出しすることがあります。鮎の濃厚な味わいの後に、赤かぶ漬けのさっぱりとした酸味と辛味が加わると、次の一口がより美味しく感じられるのです。
山菜料理の豊富さ
岐阜県の山々には、春になると様々な山菜が顔を出します。わらび、ぜんまい、うど、たけのこ、ふきのとうなど、種類は数え切れません。
これらの山菜は、それぞれに伝統的な調理法があります。わらびやぜんまいは灰汁抜きをしてから煮物に、うどは酢味噌和えに、ふきのとうは天ぷらにと、先人の知恵が詰まった調理法が受け継がれています。
当店の料理長も、春になると地元の山菜採りの名人から新鮮な山菜を分けていただき、鮎料理のコースの一品として取り入れることがあります。お客様からは「こんな山菜初めて食べました」と驚かれることも多く、岐阜の自然の豊かさを改めて感じる瞬間です。
🍜 麺類・主食文化 – 意外に知られていない岐阜の麺料理
高山ラーメンの真髄
飛騨高山の「高山ラーメン」は、岐阜県を代表するご当地ラーメンとして全国的に知られています。しかし、その真髄を理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
高山ラーメンの最大の特徴は、あっさりとした醤油ベースのスープです。鶏ガラと野菜を長時間煮込んだスープは、透明感があり、非常に上品な味わいです。麺は細めの縮れ麺で、このスープによく絡みます。
私も月に一度は高山に足を運び、老舗のラーメン店で高山ラーメンをいただきます。魚料理一筋の私ですが、この高山ラーメンのスープの清澄さには、いつも感動を覚えます。まるで上質な出汁のような味わいで、和食の心を感じることができるのです。
各務原キムチラーメン
各務原市発祥の「各務原キムチラーメン」も、岐阜県のご当地麺料理として注目されています。これは比較的新しいご当地グルメで、各務原市の名産品であるニンジンを使用することが特徴です。
通常のキムチラーメンとは異なり、甘味のあるニンジンが加わることで、辛さの中にもまろやかさが生まれます。地元の農家さんが作る新鮮なニンジンを使用することで、野菜の甘味がスープに溶け込み、独特の美味しさを生み出しています。
そば文化の存在感
岐阜県は蕎麦の産地としても知られており、特に飛騨地方では美味しい蕎麦を味わうことができます。飛騨そばは、標高の高い土地で栽培された蕎麦を使用しており、香りが高いのが特徴です。
地元の蕎麦打ち職人さんとお話しする機会がありましたが、「岐阜の水と気候が、美味しい蕎麦を育てる」とおっしゃっていました。確かに、私たちが鮎料理で使用している根尾川の清流と同じ水系で育った蕎麦は、格別な味わいがあります。
🍡 和菓子・デザート文化 – 岐阜の甘味処
栗きんとん – 中津川の名物
岐阜県中津川市の「栗きんとん」は、全国的にも有名な岐阜の和菓子です。しかし、お正月に食べる栗きんとんとは全く違う、上品な和菓子なのです。
中津川の栗きんとんは、地元産の良質な栗だけを使用し、砂糖のみで味付けした非常にシンプルな和菓子です。栗本来の甘味と風味を最大限に活かしており、一口食べると栗の香りが口いっぱいに広がります。
私も地元の老舗和菓子店から取り寄せて、鮎料理のコースの最後にお出しすることがあります。鮎の塩焼きという塩味の強い料理の後に、この栗きんとんの自然な甘さをいただくと、口の中がリセットされ、非常に満足感のある食事の締めくくりとなります。
五平餅の多様性
五平餅は、岐阜県から愛知県、長野県にかけての山間部で愛されている郷土料理です。ご飯を串に刺して平たく潰し、味噌だれを塗って焼いたものですが、実は地域によって形や味付けが大きく異なります。
岐阜県内でも、東濃地方では小判型、飛騨地方では団子型と、形状が違います。また、味噌だれも各地域、各店舗によって独自のレシピがあり、その多様性が五平餅の魅力の一つなのです。
当店近くの道の駅でも美味しい五平餅を販売しており、お客様が鮎料理を楽しまれた後に、「デザート代わりに五平餅も食べてみたい」とおっしゃることがよくあります。甘辛い味噌だれの香ばしさが、食後の満足感をさらに高めてくれるようです。
🍶 地酒・飲み物文化 – 料理を引き立てる岐阜の酒
飛騨の地酒の素晴らしさ
岐阜県、特に飛騨地方は、日本酒の名産地として知られています。奥飛騨の清冽な水と、厳しい気候が生み出す良質な米を使用した地酒は、全国的にも高い評価を受けています。
「久寿玉」「蓬莱」「白真弓」など、飛騨地方には多くの銘酒があります。これらのお酒は、鮎料理との相性も抜群で、私たち上長瀬やな 和亭でも、お客様にお勧めすることがあります。
特に、鮎の塩焼きには辛口の純米酒がよく合います。鮎の持つ独特の苦味と香りに、日本酒の米の旨味が加わることで、お互いの美味しさが引き立てられるのです。魚屋として30年間様々な魚と向き合ってきましたが、鮎と飛騨の地酒の組み合わせは、まさに岐阜県が誇る味覚の芸術品だと思っています。
焼酎文化の存在
あまり知られていませんが、岐阜県にも焼酎を製造している蒸留所があります。特に、地元産の農産物を使用した焼酎は、その土地ならではの味わいを楽しむことができます。
例えば、飛騨地方で作られる米焼酎は、地元産の良質な米を使用しており、非常にまろやかな味わいが特徴です。また、近年では地元産の果物を使用したリキュール類も製造されており、食後酒として人気が高まっています。
🌿 まとめ – 岐阜の食文化の奥深さを再発見
岐阜県の食文化の多様性
ここまで、鮎以外の岐阜県の郷土料理について詳しくご紹介してきました。朴葉味噌から始まり、鶏ちゃん、川魚料理、山菜料理、麺類、和菓子、そして地酒まで、岐阜県の食文化は本当に多様で豊かです。
これらの料理に共通しているのは、すべて岐阜県の豊かな自然環境から生まれているということです。清流、山々、雪国という厳しくも美しい自然が、先人たちの知恵と技術と相まって、独特の食文化を築き上げてきたのです。
私たち上長瀬やな 和亭の役割
私たち上長瀬やな 和亭は、鮎料理専門店として根尾川の恵みをお客様にお届けしていますが、同時に岐阜県全体の食文化の素晴らしさも伝えていきたいと考えています。
魚屋一筋30年の経験を活かし、鮎料理を通じて岐阜県の自然の恵みの素晴らしさをお伝えしながら、時には他の郷土料理もご紹介し、岐阜県の食文化の豊かさを多角的にお客様に感じていただければと思っています。
これからの展望
今後も私たちは、鮎料理の技術向上に努めながら、岐阜県の他の郷土料理についても学び続けていきたいと思います。お客様に「岐阜に来て良かった」と心から思っていただけるよう、地域全体の食文化の発信基地として、上長瀬やな 和亭を発展させていきます。
ぜひ皆様も、鮎料理を味わいにいらっしゃる際には、岐阜県の他の郷土料理にも興味を持っていただき、この豊かな食文化を一緒に楽しんでいただければと思います。🍃
上長瀬やな 和亭(なごみてい)一同、皆様のお越しを心よりお待ちしております。
~清流根尾川で、千年の技「やな」と極上の鮎をお楽しみください~ 🌊🐟✨
🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃
岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。
📍岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 ご予約・お問い合わせ:0585-55-2630
🕒 営業時間:平日 11:00~ / 土日祝 10:30~
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