岐阜県揖斐川町・根尾川の清流に佇む「上長瀬やな 和亭(なごみてい)」がお届けする、鮎の不思議な食生活のお話
はじめに|「鮎が石を食べる」って本当?🤔
川辺で鮎を眺めていると、川底の石に頭をくっつけるようにして、モグモグと何かを食べている姿が見えることがあります。
この様子を見て「鮎って石を食べてるの?」と驚かれるお客様も、私たち和亭には本当にたくさんいらっしゃいます。
結論からお伝えすると、鮎が食べているのは「石そのもの」ではありません。
石の表面にびっしりと生えたコケや藻、専門的には「付着藻類(ふちゃくそうるい)」と呼ばれる植物プランクトンの仲間を食べているのです。
ただ、鮎はとても鋭い歯で石の表面をゴリゴリと削るように食べるため、近くで見ると本当に石をかじっているように見えますし、「食み跡(はみあと)」と呼ばれる独特の跡が石に残るほどです。
根尾川のような清流では、この「石のコケを食べる」という鮎の習性こそが、鮎の香りや味わいを決める、とても大切なポイントになります。
私たち上長瀬やな 和亭では、魚屋一筋30年の目利きとして、この「何を食べて育った鮎か」をとても大事にしながら、最もおいしい状態の鮎をお出ししています。
🐟 鮎は何を食べて生きているのか?
鮎の一生を見ていくと、「何を食べているか」が季節とともに変わっていきます。そこを知ると、「なぜ石をはむのか?」という疑問も、すっと腑に落ちてきます。
🌊 鮎の一生と食べ物の変化
まず、鮎は川で生まれたあと、いったん海や河口近くへ下って、プランクトンなどの小さな生き物を食べながら育ちます。
春になると再び川をさかのぼり、今度は川底の石に付いた付着藻類やコケを主食にして、ぐんぐん成長していきます。
この時に鮎が好んで食べているのが、石の表面にぬるぬるとついている「ケイ藻(けいそう)」や「ラン藻(らんそう)」と呼ばれる微細な藻類です。
私たち人間から見ると「ただのコケ」に見えますが、鮎にとってはサラダバーのようなごちそうで、1日に体重の30〜40%近くの量を食べることもあると言われています。
🌿 専門用語もしっかり解説
鮎の食生活を理解するうえで、知っておきたい専門用語をご紹介します。
付着藻類(ふちゃくそうるい) 石や岩などにくっついて生えている藻類のことで、ケイ藻・ラン藻などの総称です。川底の石の表面を覆うように生育し、鮎の主要なエサとなります。
ケイ藻(けいそう) ガラス質の殻を持つ植物プランクトンの一種で、きれいな川底の石などにびっしり付くことがあります。栄養価が高く、鮎の成長に欠かせない存在です。
ラン藻(らんそう) 藍藻とも書き、光合成を行う細菌の仲間です。川底のぬめりの正体のひとつで、鮎の大事なエサになります。
こうした付着藻類が豊かに育つには、強すぎない日差しと、ほどよい流れ、そしてきれいな水が欠かせません。
つまり、「おいしいコケが生える石」がたくさんある川ほど、鮎にとって居心地のよい川だと言えるのです。
🔍 「石を食べているように見える」理由とは?
では、なぜ「鮎が石を食べている」と思われてしまうのでしょうか。その理由は、鮎の口と歯のつくり、そして独特の食べ方にあります。
🦷 鮎の口と歯の特徴
鮎の口元をよく見ると、上下のくちびるが石の表面にピタッとくっつき、サンドペーパーのような細かい歯で、コケをこそげ取るように食べています。
このとき、体を軽くひねりながら勢いよく石に突進し、「ザリザリ」「コリコリ」といった音を立てて食むこともあり、その様子から「石をかじっている」と感じられるのです。
実際には、鮎が食べているのは石の表面についた薄い「藻の層」ですが、石のごく表面を一緒に削ってしまうこともあります。
その結果、鮎がたくさん食んだ石には、丸く磨かれたような「食み跡(はみあと)」が残り、光の当たり方によってはキラキラと輝いて見えることもあります。
💬 和亭の川辺でよくある会話エピソード
夏の根尾川のやな場で、鮎が石をはんでいる様子をご覧になったお客様から、よくこんな質問をいただきます。
「ねえ、本当に石を食べてるの?お腹こわれないの?」
そんなとき、私たち和亭のスタッフはこうお答えしています。
「実は石じゃなくて、石についている”コケのサラダ”を食べているんですよ。石はお皿みたいなものなんです」
こうお伝えすると、皆さまホッとされて、「だから香りがいいんだね」と、炭火焼の鮎をより一層おいしそうに味わってくださいます。
このような何気ない会話も、私たちにとっては大切なひとときです。鮎のことを知っていただくことで、お料理の味わいがより深まると信じています。
🥗 石のコケと鮎のおいしさの深い関係
鮎の香りや味わいは、「どんな川で、どんなコケを食べて育ったか」で大きく変わります。これは私たち和亭が鮎を仕入れるとき、そして料理としてお出しするときに、何よりも大事にしているポイントです。
🌸 天然鮎の香りの秘密
天然の鮎が好むのは、きれいな水に育まれた、ほどよく新鮮な付着藻類です。
こうしたコケをたっぷり食べて育った鮎は、スイカやキュウリのような爽やかな香りをまとい、「香魚(こうぎょ)」と呼ばれる名前の由来にもなっています。
この独特の香りは、鮎が食べている藻類に含まれる成分が体内で変化することで生まれます。まさに「食べたものが香りになる」という、自然の神秘と言えるでしょう。
⚠️ 川の環境と鮎の味の関係
一方で、もし川の水質が悪くなったり、富栄養化(栄養分が増えすぎること)が進んだりすると、石の上に生える藻類の種類が変わり、鮎の味や香りにも影響が出てしまいます。
魚屋歴30年の私たちの感覚から言えば、「石のコケがおかしくなると、鮎の香りからもすぐに違和感が伝わってくる」と感じることも少なくありません。
だからこそ、川の環境を守ることは、おいしい鮎を守ることに直結しているのです。
✨ 根尾川だからこそ出せる味
根尾川は上流域の森が豊かで、雪どけ水や湧き水に恵まれた、美しい清流です。
岐阜県揖斐川町を流れるこの川は、古くから「名水の川」として知られ、透明度の高い水質を誇っています。
そのため、川底の石にはバランスの良い付着藻類が育ち、鮎にとって理想的な「自然の食卓」が広がっています。
私たち和亭では、こうした根尾川の恵みを最大限に生かすために、鮎の状態だけでなく、「川そのもののコンディション」まで意識しながら、仕入れと焼き方を微調整しています。
お皿の上にのった一尾から、川底の石の表面の世界を感じていただけるような鮎料理を目指しているのです。
🦷 鮎の歯・口・行動から見る「石はみ」の秘密
鮎が石をはむ食べ方には、ちょっとマニアックですが、見れば見るほど面白い生態があります。せっかくなので、少しだけ「生き物観察」の視点からもご紹介します。
📐 鮎の口の構造
鮎の口は前向きにつき出した形をしており、石の表面にぴったりくっつくようにできています。
上下の歯は細かいヤスリのようで、これを使って藻類を削り取る「スクレイピング」と呼ばれるような摂餌(せつじ:エサを食べること)スタイルをとります。
この独特の口の形は、長い進化の過程で、石の上のコケを効率よく食べるために発達したものと考えられています。
🏠 縄張り意識と食事行動
さらに、鮎は「縄張り」を持つ魚としても有名です。
石の上の”良いコケ”が生えた場所を自分のテリトリーとして守り、その石の周辺で集中的に食事をします。
他の鮎が自分の縄張りに入ってくると、体当たりで追い払おうとする激しい一面もあります。この習性を利用したのが「友釣り」という伝統的な釣り方法です。
このため、同じ石ばかりがピカピカに磨かれたようになり、それがまた「鮎が石をかじった証拠」として、川の中でも一目で分かるようになります。
👀 川で観察してみよう
もし根尾川に遊びに来られた際は、ぜひ次のポイントを意識して鮎を探してみてください。
観察ポイント
- 川底の石が部分的にツルツル、ピカピカしている場所
- 水の流れが穏やかで、日がほどよく差し込む浅場
- その周辺を、同じ方向を向きながら泳いでいる鮎の群れ
こうした場所では、高い確率で鮎が石をはんでいる姿を見つけることができます。
運がよければ、水の中から「ザリザリ」という小さな音が聞こえてくるかもしれません。夏の静かな川辺で耳を澄ませてみてください。
🍽️ 「石を食べる」習性と、和亭の鮎料理のこだわり
ここまで見てきたように、「石を食べているように見える」習性は、鮎が清流で健やかに育つための大切な行動です。そしてその結果として、香り高く、味わい深い鮎料理が生まれます。
🔥 上長瀬やな 和亭のこだわり
私たち上長瀬やな 和亭では、この自然のサイクルを尊重しながら、次のようなこだわりで鮎をお出ししています。
1. 目利きへのこだわり 根尾川の環境に合った、元気な鮎だけを選ぶ目利きを大切にしています。体の張り、ヒレの状態、そして何より香りを確認しながら、一尾一尾を見極めています。
2. 季節感を大切に 季節ごとのエサの違い(春〜夏の若鮎、秋の落ち鮎)を見極めています。春の若鮎は爽やかで繊細な味わい、夏の盛りは力強い香り、秋の落ち鮎は子持ちならではの濃厚さと、季節によって異なる魅力をお届けしています。
3. 炭火焼きの技 炭火の遠赤外線で、香りを逃さずふっくらと焼き上げています。強火で表面をパリッと焼き、中はジューシーに仕上げる技は、長年の経験から生まれたものです。
特に炭火焼の鮎は、石のコケ由来の香りを一番楽しめる料理です。
塩だけのシンプルな味付けでも、「なんでこんなに香りが違うの?」と驚かれるのは、まさに川底の石の上から続いてきた物語の結果なのです。
💡 お客様に伝えたい楽しみ方
私たち和亭では、鮎の塩焼きをお出しするとき、よくこんなお声がけをしています。
「一口目は、ぜひ何もつけずにどうぞ。鼻から抜ける香りをじっくり味わってみてください」
そのうえで、「実はこの香り、鮎が川で石のコケを食べて育ったからこそなんです」とお話しすると、皆さま一尾の鮎の向こうに、根尾川の流れや川底の景色を想像しながら、じっくりと味わってくださいます。
食事は単なる栄養摂取ではなく、その食材が育った環境や物語を感じることで、より豊かな体験になると私たちは考えています。
🌿 根尾川の自然環境について
ここで少し、私たちの店がある根尾川の自然環境についてもご紹介させてください。
🏔️ 根尾川の特徴
根尾川は、岐阜県本巣市根尾地区から揖斐川町を経て揖斐川に合流する、全長約54kmの清流です。
上流には能郷白山(標高1,617m)をはじめとする山々が連なり、豊かな森林から湧き出る水が川を潤しています。
特筆すべきは、その水質の良さです。透明度が高く、夏でも冷たい水温を保つ根尾川は、鮎にとって理想的な生育環境を提供しています。
🌳 森と川のつながり
根尾川の水質を支えているのは、上流域に広がる豊かな森林です。
森の木々は雨水をゆっくりと地中に浸透させ、自然のフィルターを通して浄化された水が、湧き水として川に流れ込みます。
この自然の循環があるからこそ、川底の石には良質な付着藻類が育ち、おいしい鮎が育つのです。
私たちは、この森と川のつながりを大切に思い、地域の環境保全活動にも協力しています。
📅 季節ごとの鮎の楽しみ方
鮎は季節によって味わいが変化する魚です。ここでは、季節ごとの鮎の特徴と、おすすめの楽しみ方をご紹介します。
🌸 春(4月〜5月):若鮎の季節
春、海から川へ遡上してきたばかりの若鮎は、まだ小ぶりですが、繊細で爽やかな味わいが特徴です。
骨も柔らかく、頭から尾まで丸ごと食べられます。天ぷらや唐揚げにすると、サクサクとした食感と淡い香りを楽しめます。
☀️ 夏(6月〜8月):盛りの鮎
川で石のコケをたっぷり食べて成長した夏の鮎は、最も香り高い時期を迎えます。
塩焼きにすると、皮はパリッと、身はふっくらと焼き上がり、口に入れた瞬間にスイカのような爽やかな香りが鼻に抜けていきます。
この時期の鮎こそ、「香魚」の名にふさわしい味わいです。
🍂 秋(9月〜10月):落ち鮎・子持ち鮎
産卵期を迎えた秋の鮎は「落ち鮎」と呼ばれ、メスはお腹にたっぷりと卵を抱えています。
子持ち鮎の塩焼きは、プチプチとした卵の食感と、熟成された身の旨味が絶妙なハーモニーを奏でます。
少し大人の味わいで、日本酒との相性も抜群です。
🎣 やなで鮎を楽しむ
「やな」とは、川に竹や木で作った仕掛けを設置し、流れてきた鮎を捕まえる伝統的な漁法です。
🏞️ やなの仕組み
川の流れを利用して、鮎を簀の子(すのこ)の上に誘導し、跳ねる鮎をそのまま捕獲します。
この光景は、夏から秋にかけての風物詩として、多くのお客様に親しまれています。
✨ 上長瀬やなの魅力
私たち上長瀬やな 和亭では、やな場のすぐそばでお食事をお楽しみいただけます。
川のせせらぎを聞きながら、目の前で跳ねる鮎を眺め、炭火で焼きたての鮎をほおばる――。
この贅沢な体験は、都会では決して味わえない、根尾川ならではの醍醐味です。
お子様からご年配の方まで、ご家族皆様でお楽しみいただけますので、夏のお出かけ先としてぜひご検討ください。
🌊 まとめ|鮎は石ではなく「石の上のごちそう」を食べている
「鮎が石を食べるって本当?」という素朴な疑問から始まるお話ですが、その裏側には、清流の恵みと、川と魚と人との長い付き合いが隠れています。
鮎は石を食べているのではなく、石に生えたコケや藻という「自然のサラダ」を食べて生きている魚です。
そして、その食べ物こそが、鮎を「香魚」と呼ばれるほど香り高く、おいしい魚に育ててくれます。
根尾川の清流と、川底の石の上で育まれた一尾を、私たち上長瀬やな 和亭では心を込めて炭火で焼き上げ、お客様のもとへお届けしています。
次に鮎の塩焼きを口にされるとき、「この香りは、川底の石の上のコケから始まっているんだな」と、少しだけ思い出していただけたら嬉しいです。
📍 店舗情報
上長瀬やな 和亭(なごみてい)
岐阜県揖斐川町の根尾川沿いに佇む、鮎料理専門店です。
魚屋一筋30年の目利きが選んだ鮮度抜群の鮎を、炭火でじっくりと焼き上げてご提供しています。
やな場の目の前という最高のロケーションで、根尾川の自然を感じながら、本物の鮎料理をお楽しみください。
ご家族連れ、ご友人同士、会社の皆様でのご利用など、様々なシーンでお待ちしております。
この記事を読んで、鮎のことがもっと好きになっていただけたら幸いです。皆様のお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております。
🐟🌊✨

🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃
岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。
📍岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 ご予約・お問い合わせ:0585-55-2630
🕒 営業時間: 11:00~ 17:00 ラストオーダー16:30
🚗 大型駐車場完備 / PayPay対応
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