はじめに:歴史に学ぶ、鮎料理の原点 🌊
こんにちは!岐阜県揖斐川町の根尾川にある「上長瀬やな 和亭(なごみてい)」です。
私たちのお店には、お客様からよくこんなご質問をいただきます。
「昔の人は、やなで獲れた鮎をどうやって調理していたんですか?」
素朴ながら、とても深い問いですよね。日本の豊かな河川文化の中で、鮎漁の中心を担ってきた伝統漁法「簗(やな)」。川の流れを巧みに利用するこの仕組みは、古来より多くの人々の食生活を支えてきました。
実は、昔の調理法の具体的な記録を完全に辿ることは難しいのですが、魚屋一筋30年の私たちプロの目から見ると、シンプルな調理法こそが、昔から受け継がれてきた最高の知恵だと確信しています。
今回のブログでは、伝統的な「やな」の仕組みと、現代の私たちが守り続ける鮎料理の秘密を、じっくりとお伝えしたいと思います。
🎣 「やな」って何?伝統漁法の仕組みを知ろう
竹だけでできる”天然の魚取り機”
「やな」とは、川の流れを巧みに利用して、遡上や降下する魚の習性を活かして魚を捕獲する伝統漁法のことです。私たちは、これを**「竹だけでできる”天然の魚取り機”」**と呼んでいます。
この仕組みの素晴らしいところは、魚を傷つけずに獲れること。つまり、獲れたての新鮮な状態で鮎を手に入れることができるんです。
昔の人々にとって、この「獲れたて」の鮮度こそが最高の食材でした。冷蔵庫もない時代、清流で獲れたばかりの鮎を、その場ですぐに火を通すというシンプルな調理法が、最も自然で合理的だったはずです。
清流の女王が教えてくれること
鮎は「清流の女王」と呼ばれています。なぜなら、鮎が上る川は**「綺麗な証拠」**だから。鮎は水質が保たれているかを教えてくれる、とても敏感な魚なんです。
私たちの根尾川は、地形と水源の不思議によって清流が守られています。この清流の恵みは、昔も今も変わらず、鮎の品質を決定づけています。
岐阜の鮎文化には深い歴史があり、根尾川には水と共に生きてきた人々の暮らしにまつわる神話や伝承も存在しています。昔の人々も、この特別な清流の鮎を食すことを喜びとしていたに違いありません。
🔥 炭火焼きに隠された昔の人の知恵
なぜ鮎は炭火で焼くとこんなにうまいのか?
当店で特におすすめしているのが**「自慢の炭火焼 鮎コース」**です。
現代における究極の鮎の調理法である炭火焼きは、実はシンプルな加熱方法でありながら、深い専門技術が必要なんです。
炭火で焼くことの科学的な秘密をご存知ですか?
炭火から出る遠赤外線効果によって、鮎の身は外側がパリッと、内側はふっくらと仕上がります。この遠赤外線が、素材の旨味を最大限に引き出してくれるんです。
昔の人たちは、もちろん「遠赤外線」なんて言葉は知りませんでした。でも、経験的に「炭火で焼くと美味しい」ということを知っていたんですね。試行錯誤を重ねて、最も美味しく、最も手早く火を通す技術を磨いてきた先人の知恵には、本当に頭が下がります。
「串打ち三年、焼き一生」の世界
焼き魚の世界には**「串打ち三年、焼き一生」**という言葉があります。
鮎を均等に、そして美しく串打ちする技術は、それだけで何年もの修業が必要な熟練の技。この技術があるからこそ、鮎は「頭から尻尾まで食べられる」魚になるんです。
獲れたての鮎を火にかけて食べるというシンプルな行為の中に、これほどの専門性が詰まっているなんて、驚きですよね。
私たち魚屋一筋30年の目から見ても、この技術の奥深さには日々新しい発見があります。昔の人たちも、毎日のように川で鮎を焼きながら、少しずつ技術を磨いていったのでしょう。
昔の人が選んだシンプルさの理由
想像してみてください。やなで獲れたばかりの、ピチピチと元気な鮎を目の前にした昔の人たちの姿を。
川のほとりで、焚き火を起こして、串に刺した鮎をかざす。シンプルだからこそ、素材の良さが際立つ。複雑な調味料も、手の込んだ下処理も必要ありません。
「獲れたてを最もおいしく食べる」
この一点に集中した結果が、炭火焼きや塩焼きといったシンプルな調理法だったのではないでしょうか。
🎯 プロの目利きが教える!最高の鮎の見分け方
旬を知ることの大切さ
私たちは魚屋として30年、「おいしい鮎の見分け方」を追求し続けてきました。
鮎は一年しか生きない儚い命の魚です。その短い生涯の中で、旬の美味しさが凝縮されます。だからこそ、鮎が最も美味しい時期を知ることは、最高の体験を提供するために不可欠なんです。
昔の人たちは、カレンダーなんてなくても、季節の移り変わりを肌で感じながら、「今が旬だ」と判断していたはずです。自然と共に生きていた時代ならではの感覚ですね。
通の楽しみ方:オスとメスの食べ分け
鮎の通な楽しみ方の一つに、オスとメスの味の違いを知ることがあります。
オスの鮎は身が引き締まっていて、香りが強い。一方、メスは卵を持つ時期になると、独特の旨味が加わります。この違いを知って食べると、鮎料理の楽しみが何倍にも広がるんですよ。
「通はこう食べる!」という知識は、昔の人たちが何世代にもわたって積み重ねてきた食文化の結晶です。私たちは、その知識を現代のお客様にお伝えすることを使命だと思っています。
🍚 鮎料理のバリエーション:昔ながらの知恵の継承
塩焼きと甘露煮、どっちが好き?
当店では、**【鮎の食べ比べ】**として、塩焼きと甘露煮など、様々な調理法で鮎の魅力を味わっていただけます。
塩焼きは、素材の味を最大限に活かすシンプルな調理法。獲れたてをすぐに味わうという昔ながらの知恵に最も近い食べ方です。鮎本来の香りと旨味を、そのまま感じていただけます。
一方、甘露煮は、長期保存や骨まで美味しく食べるための工夫から生まれた調理法。冷蔵庫のない時代、貴重な鮎を長く楽しむために、昔の人たちが考え出した知恵なんです。
どちらも素晴らしい調理法で、それぞれに歴史と文化が詰まっています。
鮎雑炊に隠された健康の知恵
食事の最後に出る”鮎雑炊”、召し上がったことはありますか?
実は、この鮎雑炊には胃にやさしい理由があるんです。鮎のダシがたっぷり染み込んだお粥は、消化がよくて、食事の締めくくりにぴったり。
これは、獲った魚を余すことなく、最後まで美味しく、健康的に食べ尽くすという、昔から受け継がれてきた生活の知恵が形を変えて残っているものなんですよ。
昔の人たちは、食材を無駄にせず、その全てを使い切る知恵を持っていました。内臓や骨までも、工夫次第で美味しくいただく。そんな「もったいない精神」が、鮎料理の文化には息づいています。
🌿 五感で楽しむ!和亭ならではの体験
鮎は「香魚」って書くけど、本当に香るって知ってた?
当店で炭火焼き体験をされたお客様からよく驚かれるのが、鮎の香りです。
鮎は「香魚」と書きます。清流で育った鮎には、スイカやキュウリのような、独特の爽やかな香りがあるんです。これは根尾川の恵みそのもの。
獲れたての鮎を火にかけることで立ち上るこの香り。目の前の炭火で鮎が焼かれていく様子を、じっと見つめながら香りを楽しむ時間は、まさに昔の人が川辺で感じた感覚と強く結びつきます。
頭から尻尾まで、まるごといただく喜び
鮎は「頭から尻尾まで食べられる」魚です。
炭火でじっくり焼かれた鮎は、骨まで香ばしく、カリカリとした食感がたまりません。頭も、ヒレも、尻尾も、全部美味しくいただけます。
これは、魚を大切にいただくという昔ながらの文化。一匹の命を、感謝の気持ちと共に、余すことなくいただく。そんな日本人の心が、この食べ方には込められているんです。
自然に囲まれた最高のロケーション
当店は、根尾川の自然に囲まれた「やな」にあります。
**【夏の風物詩】**として、やな体験と川遊びを通じて岐阜の自然を満喫できる環境で鮎を食すこと。これは、昔の人が自然と一体となって食料を得ていた経験を、現代に再現しているとも言えます。
川のせせらぎを聞きながら、清流を眺めながら、獲れたての鮎を味わう。都会では決して味わえない、贅沢な時間です。
周辺には散策コースもあり、食事の前後に川沿いの自然を楽しむこともできますよ。
💪 私たちが守り続ける、伝統への責任
魚屋30年の誇りとお客様への約束
私たちは魚屋一筋30年の実績を持っています。
この30年間、私たちが守り続けてきたのは、**「最もおいしい状態で魚を食べていただきたい!」**という強い思い。これは、昔の人たちが持っていた「食材への敬意」と同じものです。
ありがたいことに、お客様からは**「鮎が苦手だったのに、ここでは完食!」**というお声もいただいています。これほど嬉しい言葉はありません。
安心してお越しいただける環境づくり
当店では、大駐車場を完備し、PayPayもご利用いただけます。座敷とテーブルで合わせて100席以上を確保しており、ご家族連れでも、団体様でも、ゆったりとお食事をお楽しみいただけます。
また、ご予約のお客様(団体様)に限り、営業時間外でも柔軟に対応させていただいております。
**2025年度の営業は終了いたしました。2026年度の営業は7月1日からを予定しております。**また来シーズン、皆様のお越しを心よりお待ちしております。
🎊 まとめ:昔の知恵が、今日の炭火焼に生きている
「昔の人はやなで鮎をどう調理していたか?」
この問いへの答えは、実は私たちが毎日お客様にお出ししている炭火焼きや塩焼きの中にあります。
昔の人々は、やなで獲れたばかりの、清流根尾川が育んだ最高の素材を目の前にして、炭火や焚き火といった最も身近な熱源を使って、すぐに火を通していました。
その結果、鮎独特の香りや旨味が引き出されることを、経験的に知っていたんです。
私たちは、このシンプルな知恵を、**「串打ち三年、焼き一生」**の熟練技術と、現代の科学的な理解で極限まで高めています。魚屋30年のプロの目利きが保証する最高の品質で、昔の人が感じたであろう獲れたての感動を、現代のお客様に追体験していただいているのです。
根尾川の「やな」文化は、伝統的な漁法と現代の専門技術が融合し、最高の食体験を提供する、生きた文化です。
獲れたての宝物を、最小限の手間で最高の輝きに戻す。それが、昔から変わらない鮎料理の本質なんです。

🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃
岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。
📍岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 ご予約・お問い合わせ:0585-55-2630
🕒 営業時間: 11:00~ 17:00 ラストオーダー16:30
🚗 大型駐車場完備 / PayPay対応
📲 公式LINE・Instagramで最新情報&お得なクーポン配信中!
👉 LINE:https://line.me/R/ti/p/@792nmhws
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