🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃
2025年度の営業は終了いたしました。
今年もたくさんの方にお越しいただき、誠にありがとうございました。
2026年度の営業は7月1日からとなります。来年もまたよろしくお願い致します😄
岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。
こんにちは!岐阜県揖斐川町の「上長瀬やな 和亭(なごみてい)」です😊
今年も多くのお客様にご来店いただき、スタッフ一同、心より感謝申し上げます。当店は2025年度の営業を無事に終え、次回は2026年7月1日から営業を再開いたします。
さて、今日は鮎好きの方なら一度は気になったことがある「鮎の香り」についてお話しします。焼きたての鮎からふわっと立ち上る、あの清らかで爽やかな香り🌿。「スイカのような香り」「キュウリみたい」と表現されることもありますね。実はこの香り、科学的にもとても興味深いんです。
当店でも毎年、初めてご来店されるお客様から「本当にスイカみたいな香りがする!」と驚きの声をいただきます。この不思議な香りの正体、実は鮎が食べている「あるもの」に秘密があるんです。
🌊なぜ鮎は「香魚(こうぎょ)」と呼ばれるのか
日本では古くから、鮎は「清流の女王」と呼ばれてきました。その理由のひとつが、まさに**”香り”**にあります。
奈良時代の文献『万葉集』にも、鮎を「香魚」と記す歌が登場します。水辺で獲れた魚の中でも、鮎には独特の香りがあり、古来より人々を魅了してきました。現代でも鮎は「香魚」という別名で親しまれ、その香りこそが最大の特徴とされています。
この香りの正体は、「スイカに似た清々しい香気成分」である**ジメチルスルフィド(DMS)**と呼ばれる物質。実はこれ、鮎自身が作っているわけではなく、鮎の食べる”藻(も)”に秘密があるんです。
私たち料理人の間でも、「今年の鮎は香りが強い」「去年より爽やかな香りだ」といった会話が交わされます。それほど、鮎の香りは年ごと、川ごとに違いがあり、奥深いものなのです。
🍃香りの源は「コケ」だった!鮎の食べ物に隠された秘密
鮎は草食性の魚で、川底の石についた糸状藻(しじょうそう)=コケを主食としています。このコケが清流で光合成をしながら栄養を蓄え、微量の芳香成分を生成します。特に「クロロフィル」や「β-カロテン」などの物質が、あの香りのもととなっています。
鮎は縄張り意識が強く、自分の石を守りながらコケを食べ続けます。一匹の鮎が一日に食べるコケの量は、その体重の約半分とも言われるほど。つまり、鮎の体はコケの栄養と香りで満たされているのです。
簡単にいえば、
- きれいな水
- 豊富な太陽の光
- 流れのほどよい浅瀬
この3つの条件がそろった場所のコケは香りが良く、そこで育つ鮎ほど「香魚」らしさが際立つのです。
実際に、当店のある根尾川は岐阜県内でも屈指の透明度を誇り、鮎の”香り”を語るには欠かせない川。魚屋一筋30年の店主も「川の香りそのままに焼き上がる鮎は、根尾川ならでは」と太鼓判を押しています🔥
根尾川で獲れる鮎は、他の川と比べても香りが際立って強いと評判です。それは川底の石が美しく、コケの質が格段に良いから。地元の漁師さんたちも「根尾の鮎は別格」と口を揃えます。
🔥炭火で焼くと香りが一層引き立つ理由
当店の鮎料理が「香り高い」と評判なのは、素材だけでなく焼き方にも理由があります。
炭火焼きで使う「備長炭」は、遠赤外線を安定的に放出します。この遠赤外線が、鮎の表面を素早く焼き固めながら内部に熱を通すため、香り成分が逃げずに閉じ込められるのです。
ガス火やホットプレートでは、この遠赤外線効果が得られにくく、どうしても香りが飛んでしまいます。炭火ならではのじんわりとした熱が、鮎の香りを最大限に引き出すのです。
また、皮の表面で起こる「メイラード反応」と呼ばれる化学反応もポイント。たんぱく質と糖が焦げることで香ばしさを生み出し、コケ由来の清々しい香りと混ざり合います。この2つの香りが重なり合うことで、鮎独特の複雑で奥深い香りが完成します。
当店では、炭に火を入れるところから焼き上げまで、職人が耳と鼻と目で見極めています。「パチッ」と小さな音が鳴った瞬間が、香りが最も立つ合図。常連のお客様の中には、「音で焼き上がりを当てる方」もいらっしゃるほどです😄
炭の火加減は天候や気温によっても変わります。湿度が高い日は炭の火力が弱まりやすく、乾燥した日は強くなりがち。だからこそ、毎日の微調整が欠かせません。職人たちは朝一番に炭の状態を確認し、その日の最適な火加減を見極めています。
🏞️香りを決めるのは”水”──根尾川の奇跡
では、なぜ根尾川の鮎は特に香るのか?それは川そのものの水質と環境にあります。
根尾川は伊吹山系に源を持ち、湧水質の清流が続く川。水温が安定し、溶存酸素量(川の中の酸素濃度)が高いため、コケも健やかに育ちます。砂や粘土よりも石が多い川底は、鮎の餌となる付着藻がよく育つ理想的な環境です。
川の透明度が高いということは、太陽の光が川底までしっかり届くということ。光合成が活発に行われることで、コケは栄養豊富に育ち、香り成分もたっぷりと蓄えられます。
さらに、根尾川の流れはゆるやかすぎず、速すぎず、鮎がストレスなく泳げるスピード。そのおかげで、ほどよい脂ののった身と香りがバランスよく育ちます。
地元の漁師さんはこう語ります。
「今年は雨が少なかったから、石のコケの香りが濃い。だから鮎の香りも強いんや。」
自然と料理がつながる瞬間ですね。
根尾川は「日本の名水百選」にも選ばれており、その水質の良さは折り紙付き。この清らかな水が、鮎の香りを育む源となっているのです。当店がこの地に店を構えているのも、この根尾川あってこそ。川への感謝の気持ちを忘れずに、毎日料理に向き合っています。
🍶香りを味わうための”正しい食べ方”
せっかくの香魚、香りをいちばん引き出して食べるコツをご紹介します。
頭からかぶりつくこと!
香りは特に皮とヒレの周辺に多く含まれています。皮ごと食べると、清々しさが口いっぱいに広がります。「頭から食べるのは初めて」というお客様も多いのですが、一度試していただくと「こんなに香りが違うんですね!」と驚かれます。
内臓の苦味も、実は鮎の香りと相性抜群。大人の味わいとして、ぜひ楽しんでいただきたい部分です。
冷める前に
焼きたては香り成分が最も立つ瞬間です。ぜひすぐにお召し上がりください!当店では、焼き上がったらすぐにお席へお持ちするよう心がけています。「熱いうちにどうぞ」とお声がけするのも、香りを最高の状態で楽しんでいただきたいからです。
お酒とのペアリング
根尾川の香りには、日本酒の「冷や」や「純米吟醸」が相性抜群🍶。当店でも地元・岐阜の銘酒を鮎料理と合わせてお楽しみいただけます。
鮎の爽やかな香りには、すっきりとした辛口の日本酒がよく合います。また、フルーティーな吟醸酒も、鮎の香りと調和して豊かな味わいを生み出します。お酒が苦手な方には、緑茶もおすすめ。爽やかな香りが、鮎の風味を一層引き立てます。
常連のお客様からは、
「一口食べた瞬間、清流の風のような香りがふっと抜ける」
とお声をいただきます。まさに”自然を食べる体験”ですね。
🐟香りの季節変化と旬の違い
実は、鮎の香りの強さには季節ごとの違いもあります。
初夏(6月〜7月)
若鮎の香りは軽やかで爽やか。新緑の風のような印象です。この時期の鮎は身も柔らかく、淡白な味わい。香りも繊細で、初夏の風を感じさせてくれます。
当店では、この時期の若鮎を「初物」として特別に扱っています。「今年の初物はどうだろう」と、スタッフも楽しみにしている季節です。
盛夏(8月〜9月)
コケの成長とともに香りが深まり、脂ものってきます。この時期の鮎は「盛期の鮎」と呼ばれ、香りも旨味も最も充実しています。身の締まり具合も絶妙で、噛むほどに香りが広がります。
多くの鮎好きの方が「8月の鮎が一番」とおっしゃるのは、この香りと味のバランスが最高潮に達するからです。
秋(10月)
落ち鮎になると香りよりも旨味が増し、熟成したような味わいに変化します。産卵前の落ち鮎は、身に独特のコクがあり、香りも濃厚に。「子持ち鮎」として珍重される時期でもあります。
当店では、季節ごとに鮎の焼き加減を変えています。初夏は軽い塩と短めの焼き時間で香りを立たせ、秋口はややじっくり焼いて旨味を引き出す。自然の変化を料理で感じていただけるよう、毎日炭の温度を調整しています🔥
こうした季節の移り変わりを、鮎の香りで感じていただけるのも、やなで食事をする楽しみのひとつです。
👨🍳職人が見極める「香りのピーク」
当店の職人たちは、長年の経験から鮎の香りが最も立つタイミングを熟知しています。
炭火の前で鮎を焼く職人は、視覚だけでなく嗅覚も研ぎ澄ませています。鮎の皮が薄く色づき始め、脂がじわりと浮いてきたその瞬間。そして、香ばしい香りが立ち上る前のほんの一瞬。そのタイミングを逃さないことが、最高の一皿を生み出す秘訣です。
「焼きすぎると香りが飛ぶ。でも焼きが甘いと生臭い」──店主がよく口にする言葉です。そのギリギリのラインを見極めるために、職人たちは鮎と向き合い続けています。
ある日、常連のお客様がこうおっしゃいました。
「この店の鮎は、食べる前から香りで分かる。他とは違う」
この言葉は、職人たちの誇りであり、日々の励みとなっています😊
また、複数の鮎を同時に焼く際も、一匹一匹の焼き加減を見極めています。大きさや脂ののり具合によって、焼き上がりのタイミングは微妙に異なります。そのため、炭火の前に立つ職人の目は、常に全ての鮎を追っています。
🎋やなで過ごす特別なひととき
当店の「やな」は、川の流れを利用した伝統的な漁法の仕組みを活かした造り。お席からは根尾川のせせらぎを間近に感じることができます。
夏の夕暮れ時、川面に映る夕日を眺めながら、炭火で焼きたての鮎をいただく。そんな贅沢な時間を過ごせるのも、やなならではの魅力です🌅
川のせせらぎは、自然のBGM。鳥のさえずりや風の音とともに、五感すべてで楽しむ食事は、きっと忘れられない思い出になるはずです。
特に夏の夜、涼しい風が川から吹き上げる中で味わう鮎は格別。お子様連れのご家族からは「川遊びの後に食べる鮎が最高」とのお声もいただきます。自然の中で、家族みんなで楽しめる空間を提供できることが、私たちの喜びです。
また、やなの下を流れる川には、時折野生の鮎が泳ぐ姿も見られます。「あ、鮎が跳ねた!」とお子様が喜ぶ姿を見ると、私たちも自然の豊かさに感謝の気持ちでいっぱいになります。
🌸自然が生み出す”香り”を未来へ──和亭の想い
鮎の香りは、きれいな水と自然が作り出す奇跡の贈り物です。だからこそ、私たちは清流を守ることを料理人としての使命と感じています。
根尾川沿いでは、地元の方々と協力して清掃活動を行い、川の美しさを次世代につなげています。たとえ小さな努力でも、鮎の香りを未来に残せるなら、それが何よりの喜びです。
年に数回、スタッフ総出で川掃除を実施しています。ゴミを拾うだけでなく、川の状態を確認し、異変がないかチェックすることも大切な作業です。「川を守ることが、鮎を守ること」──これが当店の基本理念です。
店主はいつもこう言います。
「鮎は水の味がする魚。だから、川を汚したら鮎の味も香りも消えてしまう。」
自然の恵みと職人の技、そして訪れるお客様の笑顔。このすべてがそろって初めて、”本当の鮎料理”が完成するのです。
地元の小学校では、環境学習の一環として根尾川について学ぶ授業があります。当店もその活動に協力し、子供たちに鮎や川の大切さを伝えています。未来を担う子供たちが、自然の素晴らしさを知り、守っていってくれることを願っています。
🌊根尾川と鮎、そして地域のつながり
根尾川の鮎は、この地域の文化そのものです。昔から、夏になると川沿いには「やな」が並び、人々が鮎を楽しむ姿がありました。
当店も、その伝統を受け継ぐ一軒。地域の方々との交流を大切にしながら、根尾川の恵みをお客様にお届けしています。
地元の農家さんからは新鮮な野菜を、酒蔵からは地酒を。根尾川周辺の豊かな食材と鮎を組み合わせることで、この土地ならではの味わいが生まれます。
「根尾川の鮎を食べに来た」というお客様の期待に応えるため、私たちは日々努力を重ねています。それは単に美味しい料理を提供するだけでなく、この地域の自然や文化をまるごと味わっていただくこと。
🌿おわりに──来年も清流の香りとともに
2025年度の営業を終え、スタッフ一同感謝でいっぱいです。根尾川のせせらぎと炭火の匂い、そして焼きたての鮎の香り。来年7月、また皆様とこの香りを共有できることを心から楽しみにしています😊
「香魚」と呼ばれる鮎の魅力は、香りだけでなく、生きる環境そのものにあります。清らかな水、豊かな自然、そして人々の営み。そのすべてが鮎の香りを育んでいます。
ぜひ来年の夏、上長瀬やな 和亭で、五感すべてで鮎を味わってみてください。川のせせらぎを聞きながら、焼きたての鮎をほおばる。その瞬間、きっと「香魚」という名前の意味が、深く心に響くはずです。
今年一年、本当にありがとうございました。お客様の笑顔と「美味しかった」の一言が、私たちの何よりの励みです。また来年、元気な姿で皆様をお迎えできることを楽しみにしております🐟✨
📅 2026年度の営業開始:7月1日〜
📍 所在地:岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 TEL:0585-55-2630
🌐 HP:https://kaminagaseyana.com
皆様と清流のほとりでお会いできる日を楽しみにしております🐟✨
根尾川の清流と、炭火で焼き上げる香り高い鮎料理。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎を心を込めてご提供いたします。
皆様のお越しを、スタッフ一同心よりお待ちしております😊

🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃
岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。
📍岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 ご予約・お問い合わせ:0585-55-2630
🕒 営業時間: 11:00~ 17:00 ラストオーダー16:30
🚗 大型駐車場完備 / PayPay対応
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