鮎の塩焼きは「串の打ち方」で香りやジューシーさが大きく変わる、とても奥深い世界です🐟✨

はじめに:なぜ串の打ち方で味が変わるのか?

鮎の塩焼きは、日本料理の中でもシンプルだからこそごまかしがきかない料理です。

同じ鮎・同じ炭火・同じ塩を使っても、「なんだかパサつく」「身が固い」「香りが弱い」と感じることがあるのは、多くの場合、見えないところで「串の打ち方」が違うからです。

私たち岐阜県揖斐川町・根尾川のほとりにある「上長瀬やな 和亭(なごみてい)」では、魚屋一筋30年の店主を中心に、毎日たくさんの鮎と向き合いながら、日々この”串打ち”の重要性を痛感しています。

同じように鮎の塩焼きを楽しんでいただくなら、「串の打ち方でここまで変わるんだ」という発見も一緒に味わっていただきたい——そんな思いで、この記事を書いています😊


串打ちで決まる「姿」と「火の通り」🔥

まず、一番わかりやすいのが「見た目」そして「火の通り方」です。

串の角度や刺す位置が少し違うだけで、焼き上がった鮎の姿はまったく別物になります。

たとえば、こんな違いがあります👇

  • 背中がピンと立ち、川の中を泳いでいるような「泳ぎ串」
  • 身がだらんと垂れて、見た目から少し残念な仕上がりになる串
  • 頭が落ちかけたり、尾びれが焦げてしまったりする串

泳いでいるように立体的に焼き上げられた鮎は、炭火の遠赤外線をまんべんなく受けやすくなり、「外はパリッ」「中はふっくら」という理想の食感に近づきます。

逆に、重力に負けて形が崩れてしまうと、ある部分だけ火が強く当たり、身が縮んでパサついてしまいやすくなります。

和亭では、串打ちのときから「焼き上がった姿」を頭の中でイメージしながら一本一本丁寧に刺していきます。

「焼き」は、串を打つその瞬間から始まっている——それが、私たちが大切にしている考え方です😌


基本の刺し位置:どこに串を通すのが正解?🐟

「鮎の串って、どこから刺せばいいんですか?」という質問を、お客様からよくいただきます。

実は、この”最初の一刺し”が、その後の火の通り・身離れ・食べやすさに大きく影響してきます。

一般的な基本の考え方としては、

  • 口(または下あご付近)から刺して
  • 背骨に沿うように、腹側に出ないよう気をつけながら通し
  • 尾びれの少し手前で串を抜く

という流れが基本になります。

ここで大事なのは「内臓部分を無駄に傷つけないこと」と「背骨に添わせつつも、骨をガチガチに貫通しすぎないこと」です。

内臓を大きく傷つけてしまうと、火が入ったときにそこから旨味が流れ出たり、場合によっては苦味や臭みが出てしまうことがあります。

また、骨を強く突き抜けすぎると、焼いている途中で身が裂けたり、食べるときに骨と身が離れにくくなったりしてしまいます。

和亭では、鮎の大きさ・身質・脂の乗り具合を触りながら、「この子はどの位置から、どの角度で刺すのが一番いいか?」を判断しています。

同じ川・同じ時期の鮎でも、一匹一匹微妙に違うので、その見極めが”職人の仕事”だと考えています✨


「泳ぎ串」と「まっすぐ串」——味の差はここで出る

鮎の串打ちには、大きく分けて

  • 川の中を泳いでいるように、全体を曲げて刺す「泳ぎ串」
  • まっすぐ棒のように刺す「直串(まっすぐ串)」

という考え方があります。

どちらが正解ということではなく、「どんな焼き方をしたいか」によって使い分けていくイメージです。

和亭では、炭火の遠赤外線を生かして「外パリッ・中ふっくら・香り豊か」を目指すため、基本的には「泳ぎ串」をベースにしています。

泳ぎ串にすると、表面積が増え、炭火の熱を受ける部分がバランスよく散らばるため、皮目は香ばしく、中はふっくらと仕上がりやすくなります。

一方、まっすぐ串で焼くと、見た目はきれいで扱いやすい反面、火の当たり方が単調になり、どうしても「焼けすぎる部分」と「やや火が弱い部分」が出てしまうこともあります。

特に家庭用のグリルなど、火源が一方向からしか当たらない環境だと、その差がはっきり出てしまうことも少なくありません。

お客様に「この鮎、泳いでいるみたいでかわいいですね」と言っていただくことがありますが、実は見た目だけでなく、味のためにもあえてその”泳ぐ姿”にしているのです😊


串の角度と重心:ジューシーさを守るための小さな工夫✨

串の打ち方で見落とされがちなのが「重心の位置」と「傾き」です。

焼き台の上で、鮎がどんな姿勢で火を浴びるか——その姿勢を決めているのが、まさにこの角度調整になります。

たとえば、頭のほうが極端に下がっていると、焼いている間に脂や旨味がすべて頭側に流れてしまいます。

逆に尻尾側が下がっていると、尾びれが先に焦げてしまい、見た目も食感も残念な仕上がりになりかねません。

和亭では、

  • 串を刺す位置で重心を微調整
  • 焼き台に刺す角度で、頭と尾の高さを整える
  • 何本も並べるときも、一本一本のバランスをチェック

という手順で、その日の鮎にとって一番心地よい「姿勢」を探します。

炭火の前に立ちながら、少しずつ向きを変えたり、距離を調整したりして、「この角度なら、腹の脂もほどよく落ちつつ、身の中に旨味を残せる」というポイントを狙っていきます。

「そんなに細かいところまで見ているんですか?」と驚かれることもありますが、この”ちょっとしたひと手間”が、口に入れた瞬間の「うわ、ふっくら!」という感動につながってくれるのだと思っています😄


初心者でも違いがわかる!実際のエピソード紹介😊

ある夏の日、キャンプ帰りのご家族が和亭に立ち寄ってくださり、「昨日、河原で自分たちでも鮎を焼いてみたんですけど、正直ここまで味が違うとは思いませんでした」というお話をしてくださいました。

お話を聞いていると、「塩も炭もそこそこいいものを使ったけれど、串はなんとなく刺して、焼き網の上でコロコロ転がしながら焼いた」とのことでした。

そのご家族は、和亭の鮎の塩焼きを食べた瞬間、こう言われました。

「同じ鮎なのに、身のふっくら感も香りもまったく別物ですね。串の刺し方と焼き方ってこんなに大事なんですね…!」

そこで、焼き場の様子を少しだけ見学していただき、「どこから刺しているか」「どういう角度で立てているか」を実際に見てもらいました。

「今度はキャンプでも、今日見た串の刺し方を真似してみます!」と笑顔で帰られた姿が、とても印象に残っています。

このように、プロの仕事は決して”秘密のレシピ”だけでできているわけではありません。

串の打ち方ひとつでも、ちゃんと理由があり、見て・知って・真似していただける部分もたくさんあるのです😊


ご家庭で試せる「簡単・串打ちのコツ」📝

「プロみたいに完璧じゃなくていいから、家のグリルでも少しでも美味しく焼きたい」という方も多いと思います。

ここからは、ご家庭でも実践しやすい”串打ち&焼き”のポイントを、やさしくまとめてみますね。

  • 串はできれば金属より竹串やステンレス細めのものがおすすめ
  • 刺す位置は「口→背骨に添う→尾びれ手前」を意識
  • お腹を貫通しすぎないよう、イメージしながらそっと通す
  • 串を少し曲げて”軽く泳がせる”ように形を整える
  • 可能なら、グリルの中で少し立てかけるような角度をつける

家庭用グリルの場合、完全に立てて焼くことは難しいかもしれません。

それでも、串を打つことで「ひっくり返しやすくなる」「身が網にくっつきにくくなる」といったメリットもありますので、ぜひ一度試してみてくださいね😊

また、塩の振り方や炭火の話については、別のブログ記事で詳しくご紹介していますので、「鮎料理にもっとハマりたい!」という方は、そちらも覗いていただけたらうれしいです🐟


和亭のこだわり:串打ち三年、焼き一生🔥

「串打ち三年、焼き一生」という言葉は、和亭のブログでも何度かご紹介している、焼き魚の世界を表す有名な言葉です。

それだけ、串を打つという行為には、経験と感覚が必要だということでもあります。

和亭の店主は、鮮魚のプロとして30年以上魚を見続けてきた中で、「串を打つ瞬間に、すでに味の半分が決まる」という感覚を持つようになりました。

それは決して大げさではなく、一匹一匹の鮎の状態を見極めながら、その子に合った”最適な姿勢”を作ってあげる作業だと言えます。

もちろん、この記事を読んでくださっている皆さまに「完璧に真似してください」とお伝えしたいわけではありません。

むしろ、「串の打ち方ひとつにも、こんなに想いと技術が込められているんだ」ということを知っていただき、その上で鮎の塩焼きを召し上がっていただけたら、それだけで十分うれしいのです😊

根尾川の清流が育んだ鮎を、「一番おいしい形で」お届けすること——それが、上長瀬やな 和亭の何よりの喜びです。

もし実際にご来店の際には、焼き場をじっと観察してみたり、スタッフに「串の打ち方でそんなに変わるんですか?」と気軽に聞いてみてください。きっと、焼き担当のスタッフが、うれしそうに語り出すと思いますよ😄


まとめ:串一本に込めた、根尾川への感謝とおもてなし🌊

鮎の塩焼きは、根尾川の清流・季節・火・塩・そして職人の手仕事が合わさって初めて生まれる、一期一会の一皿です。

その中でも「串の打ち方」は、あまり表に出ないけれど、味と香りを大きく左右するとても重要な工程です。

  • 刺す位置ひとつで、身のふっくら感が変わる
  • 角度と重心で、脂の落ち方・香りの立ち方が変わる
  • 「泳ぎ串」か「まっすぐ串」かで、見た目も食感も変わる

こうした小さな違いの積み重ねが、「頭から尻尾まで、丸ごとおいしい鮎」に仕上がるかどうかを決めていきます。

和亭では、その一匹一匹に「根尾川の恵みへの感謝」と「お客様においしく食べてほしい」という願いを込めて、今日も炭火の前に立っています。

もしこの記事を読んで、「今度、鮎を食べるときは串の打ち方にも注目してみよう」と思っていただけたなら、とても嬉しいです。

実際に和亭にお越しいただいた際には、ぜひ炭火で焼き上がる鮎の姿をじっくり眺めてみてください。きっと、これまでとは少し違った目線で、鮎の塩焼きを楽しんでいただけるはずです🐟✨

 



🍃**上長瀬やな 和亭(なごみてい)**🍃

2025年度の営業は終了いたしました
今年もたくさんの方にお越しいただき、誠にありがとうございました。
2026年度の営業は7月1日からとなります。来年もまたよろしくお願い致します😄


岐阜・根尾川の自然に囲まれた「やな」で、旬の鮎を炭火で。
魚屋一筋30年の目利きが選ぶ、極上の鮎料理をぜひご堪能ください。

📍岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲長瀬720
📞 ご予約・お問い合わせ:0585-55-2630
🕒 営業時間: 11:00~ 17:00 ラストオーダー16:30
🚗 大型駐車場完備 / PayPay対応

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